【アドテック東京2022】クイックレポート Vol.01 「ファンマーケティング実践に必要なこと」

alphabox(ADK)メンバーの加藤裕樹(Hiroki Kato)がパネリストとして参加したセッションのクイックレポートをお届けします。

「ファンマーケティングとは何か」、「実践する上で大切なことは何か」といったテーマに沿って、
事業会社や支援会社から参加した計4名の登壇者が、様々な事例を交えつつ回答及びディスカッションするセッションとなりました。

広義で捉えられがちなファンマーケティングの定義について

左から良品計画篠原氏、ヤッホーブルーイング河津氏、alphabox(ADK)加藤氏、チーターデジタル朝日氏

冒頭では、広義に捉えられがちなファンマーケティングを

「With fans」:ファンと共にマーケティングを行う方法論 と、
「For fans」:ファンのために行うマーケティング に分類し、 「For fans」のファンマーケティングを行うために大切なことについて、各登壇者の説明が行われた後、活発なディスカッションが行われました。

冒頭では、広義に捉えられがちなファンマーケティングを
「With fans」:ファンと共にマーケティングを行う方法論 と、
「For fans」:ファンのために行うマーケティング に分類し、
「For fans」のファンマーケティングを行うために大切なことについて、各登壇者の説明が行われた後、活発なディスカッションが行われました。

ファンマーケティングで大切な考え方は?

左から良品計画篠原氏、ヤッホーブルーイング河津氏、alphabox(ADK)加藤氏、チーターデジタル朝日氏

まずは、登壇者に対し「ファンマーケティングとは何か?」という問いが投げかけられました。

問いに対しては、「ブランドを好きでいてくれるお客様とブランド体験を想像していくこと」(チータデジタル)、「お客様を知り、お客様に商品・サービス・体験を届ける「仕組み」と「仕掛け」である」(alphabox(ADK))、「向き合っているお客様を全力で楽しませるエンタメである」(ヤッホーブルーイング)等、事例を交えつつ様々角度から各登壇者が回答しました。

様々な回答があった一方で、購買の場面だけではなく、購買前後のファンの行動・ジョブやロイヤリティに対する意識もマーケティング施策検討における重要な論点であることや、普段ひとまとめにされてしまいがちな購買層セグメント内でもファンの購買目的によって楽しみや喜びを感じるポイントは大きく異なっていることについて、登壇者全員の意見が一致していたことがとても印象的でした。

alphaboxの事例紹介

左から良品計画篠原氏、ヤッホーブルーイング河津氏、alphabox(ADK)加藤氏、チーターデジタル朝日氏

alphabox(ADK)加藤は、ファンマーケティングを「お客様を知り、お客様に商品・サービス・体験を届ける「仕組み」と「仕掛け」である」と定義致しました。

また、定義の説明を行うため、過去に実施したスポーツチームの支援プロジェクトを例に挙げ、ファンマーケティングに基づくスタジアム送客の事例と、事例において発見したファンマーケティングのポイントを紹介をいたしました。

プロジェクトでスタジアムに来場するファンを分析した結果、ライト層(観戦の雰囲気を味わいたいお客様)やヘビー層(試合結果をいち早く分析をしたいお客様)等、一概にファンと言っても様々な目的で来場しているお客様がいることが明らかになったことや、ライト層やヘビー層がスタジアムに求める楽しさや価値、スタジアム来場前後の行動が全く異なることが明らかになったことを紹介致しました。 また、分析をすることで明らかになった様々なファン層のうち、誰の声を聞き、ジャーニーを描くのかが重要であるという、ファンマーケティングにおいて留意すべき重要な考えが語られました。

ファンマーケティングを実践する上で大切なことは何か

最後に、これからファンマーケティングを始める上で大切なことが「ファンマーケティングの”コトハジメ”」として、紹介されました。

①棚卸しをしよう②幸せについて考えよう③愛と思いやりで実行しようという大きな3ステップが紹介され、
①では、ファンの定義や顧客行動・資産の再確認
②では、ファンの期待値把握やそれを上回る体験・仕組み・仕掛けの判断
③では、求心力を得るための実行者の熱意、顧客からの愛、関係者への思いやり

が重要であるという話がされました。 また、セッションの最後には、「ファンマーケティングとは、特定の製品やサービスに対して、金額・頻度・推奨度・熱狂度など特定の軸で突出しているお客様を「ファン」と定義し、マーケティング戦略と戦術を検討・実行することである」と締めくくられました。

セッションは大盛況に終わりました


大きな会場であるにも関わらず、立ち見の聴講者がいらっしゃる程の大盛況となり、業界関係者の方々のファンマーケティングに対する関心の高さが伺えるセッションとなりました。 

adtechtokyo

CXコンサルタント

江澤 桃子

顧客視点・企業視点からCX/UX施策を実施。前職では総合コンサルティングファームにてヘルスケア、新エネルギー、脱炭素等に関する戦略案件に従事。

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